AI不動産査定を利用するメリットとして、査定額を確認できるまでのスピードと、不動産会社に個人情報を出さなくても良い匿名性、という2点が挙げられます。それぞれ詳しく見て行きましょう。
不動産査定を受けるためには、AI不動産査定の他にもインターネット上で申し込みが可能な「不動産一括査定サービス」の利用や「訪問査定」といった方法があります。
ネット申し込みが可能な不動産一括査定は、査定申込から結果が出るまでに1日前後かかります。また、訪問査定の場合は、不動産業者の訪問日時を調整する必要もあるため、結果が出るまでに1週間前後の期間を要します。
その一方で、AI不動産査定の場合は、不動産の情報などを入力したその場で査定結果が出るため、気軽に手早く査定額を知りたい場合にはAI不動産査定が便利に活用できます。
AI不動産査定を利用する2つ目のメリットは、個人情報をほとんど入力する必要がないことです。個人情報としてはアカウント作成のためにメールアドレスだけ入力すれば良いため、売却検討段階でもAI不動産査定が役立ちます。
その一方で、査定の正確性を上げるためには、物件の基礎的な情報を詳細に入力することが重要です。AI不動産査定に必要となる主な情報は以下の通りです。
AI不動産査定は周辺の取引事例を参考に査定する仕組みになっています。このため、特に物件の所在地や物件種別などを正確に入力することが重要です。
AI不動産査定の利用にあたっては、個人情報が流出するリスクも低いと言えます。また、電話番号が不要なので、不動産会社からの営業電話がかかってくることもありません。
AI不動産査定では、営業マンの確認連絡に対する対応や営業電話を断るストレスなどもなく、電話応対やメールの返信などの手間がかかりません。
AI不動産査定のデメリットは、他の査定方法と比較すると正確性に劣る点と、エリアや物件種別を選ぶ点にあります。
不動産取引のデータベースで最大の規模を持つのは、レインズという不動産業者専用のwebサイトです。しかし、レインズは公益財団法人が運営するポータルサイトであり、会員である宅建業者しかアクセスすることができないため、不動産会社が開発したアプリケーションなどには連携されていません。
AI不動産査定に蓄積されている不動産取引のデータは、開発元の不動産会社が持つデータであることも多く、必ずしも参照情報量が十分とは言えない側面もあります。
その一方で、不動産一括査定サービスの机上査定や訪問査定の場合に参照されるのは、レインズに登録されている成約価格です。
不動産の査定で最も参考となるのは成約価格であることから、査定額の正確性に関しては、不動産一括査定や訪問査定の方が高いと言えます。
AI不動産査定の査定額には過去の取引事例が最も影響します。このため、不動産の取引事例が少ないエリアでは、査定の正確性が下がる点はデメリットです。人口の少ない地方都市では特に、AI不動産査定は使いにくいと言えます。
そのほか、戸建住宅はマンションよりも個別性が高いので、AIによる査定の正確性が下がります。
マンションは設備の規格や構造が統一されている部分も多いため、事例ごとの違いがそれほど多くありません。しかし、戸建住宅の場合は、建売住宅や注文住宅など不動産業者による販売方法も様々です。
また、戸建住宅では、敷地が道路に接している方角や日照時間の長短による印象など、価格に関わる要素もマンションより多くなります。参照するデータベースの細かさには限界があるため、戸建住宅の個別性まではAI不動産査定に反映するのが難しい側面があります。
AI不動産査定は、どちらかというと都心部のマンションに親和性が高く、地方都市の戸建住宅には使いにくい点に要注意です。
AI不動産査定はメリットとデメリットとが明確なので、特性を最大限に活かすためには、使い方の工夫が必要になります。
戸建住宅の査定をしたい時には、AI不動産査定の査定額は参考程度に捉えておく必要があります。このため、正確な査定額を把握するためには、AI不動産査定は訪問査定などと併用して利用するのが適切です。
不動産一括査定の場合は3~5社など複数の不動産会社から査定を受けることになるため、実際の不動産売却手続きへ進むためには、不動産会社の絞り込みが必要です。不動産会社の比較にあたっては、査定額も参考要素になります。
各社から受け取った査定額にAI不動産査定の金額も加えて比較することで、査定額の妥当性を検証しやすくなります。このように、本腰を入れて不動産売却を検討している場合は、AI不動産査定は補助的に利用すると良いでしょう。
不動産一括査定や訪問査定では、不動産会社から査定結果を受け取るため、査定価格や査定の根拠、担当者の対応力など、複数の不動産会社を比較できます。
しかし、AI不動産査定では不動産会社との接点がなく、直接的な不動産会社の比較はできません。
例えば、不動産売却の手順で質問したいことがある場合や不動産会社と接点を持ちたい場合は、不動産一括査定や訪問査定を利用するのが適切と言えます。AI不動産査定を不動産会社の比較に役立てるためには、不動産一括査定や訪問査定と組み合わせることを検討してみると良いでしょう。
竣 工 2023年秋
最寄駅 勝どき駅徒歩17分
総戸数 4,145戸
住 所 東京都中央区晴海5-502~4番
概 要 地上18階 地下1階 RC造
■【初回契約金/初期費用概算/即日対応可】
■全部屋対象/キャンペーンB/適用可
■物件名フリガナ
ハルミフラッグ
晴海フラッグ
■近隣周辺施設情報
マルエツ晴海3丁目店まで約430m
マルエツ勝どき6丁目店まで約500m
東武ストア勝どき店まで約920m
セブンイレブン晴海3丁目店まで約510m
ファミリーマート勝どき5丁目店まで約520m
ファミリーマート豊海町店まで約790m
晴海トリトンまで約1190m
ダイソー晴海トリトン店まで約1180m
晴海郵便局まで約700m
豊海運動公園まで約470m
物件名 |
HARUMI FLAG/晴海フラッグ賃貸 |
所在地 |
東京都中央区晴海5-502~4番 |
最寄駅 |
都営大江戸線「勝どき駅」徒歩17分 |
物件特徴 |
REIT系ブランドマンション、タワーマンション、デザイナーズ、分譲賃貸 |
構造規模 |
地上18階 地下1階 RC造 |
総戸数 |
4,145戸 |
築年月 |
2023年 |
就業規則は、常時10人以上の従業員を有する企業が、所轄の労働基準監督署長に届け出なければならないとされているものです。モデル就業規則は、企業が就業規則を作成・届出する際の参考になるよう、厚生労働省のサイト上で掲載されている就業規則の規程例や解説となります。
つまり、多くの企業がモデル就業規則をベースにして自社の就業規則を作成するため、モデル就業規則が変われば企業の就業規則も大きく変わることが予想されるのです。以下では、このモデル就業規則の何がどう変わるかを見ていきましょう。
労働者の遵守事項における副業・兼業に関する規定を削除し、新しく以下の規定を新設することが提示されています。
これまでは、許可なく他の会社の業務に従事すると懲戒処分になるという非常に重い罰則が規定されていたため、副業というのは実質的に「してはいけないもの」「ごく一部の人だけがするもの」として扱われていましたが、今回の改定により、事前に届け出を行えば業務や会社の営業に支障をきたさない範囲で勤務時間外に副業してもよい、という規定に変更されることになります。
この改定以降に新たに就業規則を作成する企業はもちろん、すでに就業規則を作成・届出している企業も、従業員の満足度向上や採用力の強化などの観点から規則の見直しを図っていくことが想定されます。副業することが当たり前、という時代が到来することもそう遠い未来ではなくなるでしょう。
副業を制限・禁止されないためには、勤務中の職務に支障が出ず勤務時間外に取り組めるものや、会社の事業と競業したりしない分野を考慮して選ぶ必要があります。以下では、改定のポイントを踏まえた上で副業ごとの特徴やメリット・デメリットを整理しましたので副業選びの際に参考にして下さい。
上の表で黄色くハイライトした行が、「本業に支障を来さないかどうか」という点と「副業で稼ぐことができるのか」という点に関わる箇所となります。
これらの副業に関する関係性を「収入が多い・少ない」「作業時間が多い・少ない」の切り口で整理してみると以下のような図となります。
初期投資が少ないクラウドソーシングやアフィリエイトなどは、収入をつくるために相応の作業時間が必要となります。一方、初期投資が大きい不動産投資や株式投資・FX投資投資は、収入が多い上に手間が少ないというメリットがある一方で、値下がりなどで収支がマイナスとなることがありますので、十分なリスクヘッジが必要です。
「アパートの家賃収入から、税金や銀行の借金、毎月の支払い利子など費用をひくと、去年1年で100万円以上の赤字が出てしまっています。老後が不安で始めたアパート経営だったのですが、開始から3年が経ってもなかなか黒字にならず不安な日々が続いています。満室時の利回りが10%後半という数字に魅力を感じて京都の中古アパートを購入してみたものの、半分程度しか空室が埋まらず、不動産に付随するクーラー、厨房器具、風呂の給湯器具の修理や交換の費用などもかかるため、期待していた収支からは程遠い状況です」
アパート経営は入居者がいて始めて成り立つものですので、入居者が物件に求めているものをしっかりと把握し、それを満たす物件を探して購入するということが大切です。
今回のケースでは、京都府の亀岡駅からバスで10分というアクセスの悪さが空室率に大きく影響していると考えられます。立地は購入後に変更できませんので、特に注意をして選ぶ必要があります。
上記の立地に加えて問題となるのが、築16年の「築古物件」であるという点です。一般的な木造アパートは、コンクリート造のマンションと比べると老朽化が早く、施設や設備の使用可能な目安となる法定耐用年数は、マンションが47年であるのに対して、アパートでは22年と半分以下の年数となっています。つまり、今回の築16年のアパートというのは、かなり古い建物として認識をする必要があるということになります。
「立地が悪く、建物も古い」ということになると、入居者からは敬遠されてしまうため、こういったアパートはリノベーションなどを行って内装や設備を刷新することで、入居率や賃料を上げるという「バリューアップ戦略」を実行することが必要となります。しかし、アパート経営の初心者には、どうリノベーションすれば物件の魅力や価値を高めることができるかを判断することが難しいため、基本的には郊外・地方の築古アパートは不動産投資のプロやセミプロの方向けの物件だという認識をもって臨んだほうが良いでしょう。
今回のケースでは、物件のバリューアップを行うことが難しいと考えられるため、空室を解消するためには、毎月の家賃の引き下げや入居条件の緩和(フリーレント期間を設ける、入居審査を緩くするなど)を行う必要があります。ただ、いずれの取り組みにもデメリットがあるため注意が必要です。具体的には、家賃の引き下げについては利回りの低下と不動産価値の下落につながりますし、入居条件の緩和については滞納リスクのある方が入居することになってしまうリスクがあります。
この2つのデメリットを比較した場合、よりデメリットが大きいのは、入居条件の緩和により滞納者が増えることで「売上は立つのに、家賃を回収できない」というケースです。滞納が発生した状態で黒字化してしまうと、売上自体は立ってしまっているので翌年に所得税を支払わなくてはならなくなり、今以上に手元のキャッシュフローが悪化することになってしまいます。また、次の入居者を入れる場合には、原状回復費用の負担も発生してしまうので、家賃を回収できなかった場合には二重苦となってしまいます。
そのため、まずは賃料の引き下げから実施することをおすすめしますが、賃料が下落すると満室時の物件の利回りが低下してしまうことになりますので、アパートを売却する際の物件価格も下がってしまう可能性があることを念頭に置いて進める必要があります。
現在、Hさんの物件は空室が多いこともあり、利回りに対する融資金利の比率が高いという状況になってしまっています。融資金利は、主に物件の収益性や担保価値、借入人の属性などから決まりますが、銀行間でその評価割合などが異なりますので、ある銀行では高い融資金利を提示されても、他の銀行ではそれよりも安い金利が提示されるということがあります。
Hさんの場合は、正社員としての長年の勤続によって、ある程度の資産形成ができていると考えられますので、他行で返済能力などが評価されて今よりも良い条件で融資を引くことができる可能性があります。また、頭金の金額が用意できる場合についても、金利交渉ができるケースがありますので、まずは色々な金融機関を回って、よりよい条件で借り換えをできないかを相談してみると良いでしょう。
今回の「郊外×築古アパート」という物件は、不動産投資のなかでもかなりハイリスクなものとなります。Hさんが考えていた「老後の年金対策」という当初の目的に照らし合わせると、「郊外×築古アパート」よりも、中長期で安定的な入居と家賃収入が実現できる物件を保有したほうが良いでしょう。
その場合の投資エリアとしては、中長期で人口増や安定的な賃貸需要を見込むことができる首都圏の駅徒歩10分以内の条件で探してみることをおすすめします。また、家賃収入を高い水準で維持するには、物件のアクセスが良いという利便性に加え、他の物件と比べて建物の状態や設備が良いということが重要です。
先ほど耐用年数のお話をしましたが、最近はアパートも進化しており、50年~60年の長期にわたって性能を維持できる「劣化対策等級2相当」という、マンションに匹敵する耐久性を持つアパートが出てきています。この物件を扱っているのがシノケンプロデュースという新築アパートの会社です。「劣化対策等級2相当」のアパートは、従来の木造アパートでは不可能だった、「最長35年間の融資」というコンクリート造のマンションと同等の条件を取り付けることができるほど、金融機関からも高く評価されています。
また、シノケンプロデュースの物件は上記の耐久性以外にも、首都圏・駅徒歩10分以内の立地・建物のデザイン・設備などの特長から建物の評価が高く、会社としての融資実績も豊富なため、融資条件を大きく変えずに頭金ゼロで始めることができるという強みがあります。
郊外にある築古アパートは年数が経てば経つほど資産価値が失われ、経営も厳しくなってしまいますので、空室対策やローンの借り換えを実施・検討しても損失を解消することが難しそうな場合には、これ以上損失が膨らまないうちに早めに好条件の物件(首都圏・駅徒歩10分以内・最新設備など)へと入れ替えを検討・相談されたほうが良いでしょう。
区分マンションの価格は10年前と比べるとかなり高い水準になっています。これから価格が伸びる物件を探そうとすると、都市開発計画の予定があるエリアや副都心になりそうなエリアなど、想定通りにならないと不動産価格が下落してしまう可能性もあるリスクの高い投資となってしまいますので注意が必要です。
今年以降に購入したマンション価格が軒並み倍になるといった状況は考えにくいため、これからマンション投資を始める方は、価格の値上がり(キャピタルゲイン)を期待したマンション投資ではなく、価格が落ちない資産価値の高いマンションを保有することを投資目的に据えたほうが良いでしょう。
「価格が落ちないマンション」というポイントに大きく関わってくる要素が家賃収入です。現在の不動産価格は収益還元法という利回りをベースにした算出方法に基づくケースが多いので、家賃収入や利回りが安定していれば不動産価格が大きく落ちることは考えにくいという状況です。
家賃収入が下落しにくいマンションに共通するのは、利便性が高いということと、建物管理がしっかりしているという2点です。利便性の高さを最も左右するのがアクセスの良さで、現在は、「ターミナル駅から電車で30分圏内」「駅徒歩10分以内」「複数路線が利用可能」という条件を満たす物件の人気が高いと言われています。この条件のなかでも「駅徒歩」の時間については、分数が短いほど人気が高くなりますので、「駅徒歩5分以内」「駅徒歩3分以内」の条件で探していくと、より確実性が高くなります。アクセスの良さ以外では、コンビニや商業施設、金融機関、医療施設などが周辺に存在するかといったことも利便性の高さに影響します。
また、建物管理がしっかりしていると、購入後に年数が経っても建物の美観が損なわれず、住みやすさも維持できるため、築浅の物件と比べても人気が落ちにくくなります。築古でも人気が高い物件は「ヴィンテージマンション」と呼ばれますが、ヴィンテージマンションは総じて建物管理がしっかりと行われています。「マンション投資は、管理を買え」と言われるほど重要なポイントとなりますので、購入を検討しているマンションの建物管理がしっかりと行われているかについては、十分に確認したほうが良いでしょう。
利便性が高く、建物管理もしっかり行われている物件を購入することで、資産価値を落とさずに、毎月の家賃収入で黒字を積み上げていくインカムゲイン型のマンション投資を実現することができるようになります。
先ほど、現在の不動産価格の物件は利回りをベースに算出されていることが多いという話をしましたが、これを逆に考えると「利回りが低すぎる物件は、現在の不動産価格が高い可能性がある」ということになります。
投資用不動産の物件検索サイトなどで、購入を検討している物件と似たような条件で検索をかけてみて、著しく利回りが低いようであれば、その理由をしっかりと調べ上げてみたほうが良いでしょう。利回りが低い理由が特に見当たらない場合には、売り主の利益が上乗せされている可能性がありますので、購入には慎重になったほうが良いでしょう。
不動産価格は、売り主によって決められている価格ですので、売り主が下げてもよいと判断する場合には売買価格が安くなることがあります。たとえば、売り主がマンションを早く売りたいと考えているケースや、値下げを前提に高めに価格を設定していたケース、現金を必要としているケースなどです。
何も言わなければ売り主から条件を切り下げることはないため、いくらでなら購入したいと自分の意思を伝えることが大切です。また、買いたい気持ちが先行してしまうと、売り主の提示する価格に近い水準での売買となってしまうので、「買いたい」という気持ちをぐっと抑えて「このマンションが買えなければ、他の物件を買えばいい」という姿勢で交渉に臨むと良いでしょう。
また、不動産仲介会社を利用する場合は、手数料費用が安い会社や無料の会社を利用したり、手数料が安くならないか相談をしてみたりすることをおすすめします。買い主と売り主を両方自社で仲介しているケースでは、双方から手数料収入を得ることができるため、買い主側の手数料を多少安くしても利益が出せるというケースもあります。
最後のポイントは、融資の条件です。資産価値が落ちにくく収益性が高いマンションを購入する場合、金融機関からの評価も高くなりますので、融資条件を交渉できる可能性があります。最も重要なのは金利条件で、1%~2%台で契約を結ぶことができれば、購入後に手残りのキャッシュを増やすことが可能です。融資会社が貸したくなるように、マンションの価値や収益性に関わる情報、購入後の事業計画、自分の資産状況や属性情報などをまとめておき、融資担当者から質問された場合や資料を求められた場合に、いつでも対応できるようにしておくことが大切です。
「アパート経営には以前から興味はありましたので、2005年に親が遺産として残してくれた、東京の土地を相続したことをきっかけにアパート経営を始めました。場所は駅から徒歩11分でしたがアパートは新築でしたので、最初はすぐに満室になりましたが、毎年繁忙期になると3割くらいが退去して、次の入居者がつかないというケースも増えて、家賃収入が減少し赤字になるようになってしまいました。建物が古くなると同時に常に空室が数戸あるという状態になってきました。広告費や修繕費なども予想以上にかかってしまいアパート経営はうまくいっていません。開始してからの累計だと280万円ほどの損失が出ています。」
遺産として相続した土地の中には、今回のようにアパート経営に活用してみたいとお考えの方も多いかと思いますが、保有している土地が必ずしも賃貸向きの土地ではないというケースがあり得ますので、アパートを建てる前に駅徒歩の時間や周辺の利便性をしっかりと調べてから、始めるかどうかを検討したほうが良いでしょう。
アパート経営は長期で運用をしていくものとなりますので、10年後・20年後を見据えて安定的な入居ニーズが見込める立地を確保することが非常に重要です。相続した土地のアクセスや利便性が良くない場合には、その土地を売却したり担保にしたりして、好立地な土地を購入するといった選択肢も視野に入れることが大切です。
今回の事例は、相続であらかじめ土地を所有していたという背景はありますが、物件のみで考えたとしても都内で利回り18%というのは高い家賃水準です。オーナーにとっての利回りが高いということは、入居者にとっては家賃水準が高いということでもありますので注意が必要なポイントです。
新築・築浅の頃であれば多少高い家賃に設定をしていても入居者がつきますが、年数が経ってくると、物件のスペック(駅徒歩、築年数、設備)と家賃で周辺物件と比較されるようになるため、家賃水準が高いままだと今回のように入居者がつかなくなってしまうことになります。
もちろん、家賃を引き下げると物件の収益性や不動産価値が落ちてしまうため安易な値下げは禁物ですが、今回のように常に空室が目立つという状況であれば、空室の分の家賃がずっと入らないままですので、家賃を引き下げることで全体の家賃収入を引き上げることが可能です。
また、家賃が高いことのデメリットは、入居者がつかないということだけではありません。家賃水準が高いと現在入居している方の入居期間も短くなってしまうという点にも注意が必要です。入居期間が短くなると、次の入居者を迎え入れるための原状回復費(家賃の1ヶ月~1.5ヶ月程度)や設備の修繕・更新、次の入居者を募集するための広告費(家賃の1ヶ月~2ヶ月分)、次の入居者が決まるまでの空室期間による機会損失などのコストが余計にかかることになってしまいます。
つまり、平均の入居期間が短くなればなるほど、上記のコスト割合が増えてしまうため、手元に残る実質的な家賃収入が減少してしまうことになります。将来の収益性を落とさないように高い家賃に設定し続けていることが、逆に現在の全体の収益を悪化させてしまっていることがあるため、注意が必要です。
今回のケースでは駅徒歩10分超の立地や高い家賃などの要因も空室に影響していましたが、建物面でも気をつけておきたいことがあります。それは、築年数が経っても入居者から選ばれる建物を建てるということです。
築年数が経っても選ばれるアパートの特徴は、美観を保っていること・設備が充実していること・入居中の評判が良いことの3つです。まず、美観を保っているというポイントについては、外観が良いことと建物管理がしっかりしていることが条件となります。
室内のほうも非常に洗練されており、広々とした居心地の良い空間となっています。また、設備面でもウォシュレット、独立洗面台などの水回りや収納など、女性からも厳しくチェックされるポイントはもちろん、ルームエアコン、カラーモニター付きインターフォン、ブロードバンド常時接続無料など、入居者が求める人気の設備を標準設置しています。
この他にも、洋室の床を持ち上げることで、1Fのバルコニー手すりの高さを2m以上確保しており、防犯面・プライバシー面にも配慮したデザインとなっているなど、入居者のニーズや入居者が気にかけていることにしっかりと応えた物件となっています。
不労所得は、労働の対価として所得を得るということではなく、所有している資本が所得を生むという仕組みです。つまり、資本をもっていなければ不労所得は発生しません。資本がないという方は、どこからか調達をしてくる必要があります。
資本の調達方法には、主に以下のような手段が挙げられますが、身内同士でのお金の貸し借りはトラブルの種になりやすいこと、「ハイリスクな投資で増やす」のは失敗した時に大きな負担を強いられることになるということで、現実的には「貯蓄をして貯める」もしくは「金融機関から借りる」ということが現実的です。
働かずに不労所得で生活していくということを考えた場合に、いくらの資本が必要となるでしょうか? たとえば、毎月40万円を不労所得で得ることを考えてみましょう。
株式の配当の場合、東証1部上場企業の配当が年間1.5%前後の利回りですので、この利回りで40万円の所得を得るための計算をしてみると、以下のような金額となります。
一方、不動産収入の場合はどうでしょうか? 不動産収入の場合は、マンションとアパートの2つが考えられますので、それぞれ考えてみましょう。ここでは、マンションの平均の年利回りはおおよそ4%~5%(満室時)、アパートの利回りは6%~7%(満室時)を想定します。この利回りで得られる家賃収入から、空室が発生した場合の収入源や、毎月の諸費用(管理費、修繕費など)、ローンを利用する場合の融資の利息などが差し引かれることになりますので、仮にマンションの利回り4%、アパートの利回り6%の半分が手元に残ると仮定して、所得の計算をしてみましょう。
諸費用やローンの利息を考慮したマンションやアパートの利回り(2%~3%)は、株式の配当(1.5%)よりも少し高い程度ですので、必要な資本はマンションで2.4億円、アパートで1.6億円とやはり億単位の金額となりました。
ただ、ここで株式投資と状況が異なるのは、マンションやアパートなどの不動産投資であれば金融機関がお金を貸してくれるという点です。不動産は株式よりも価格の変動が少ないため、資産としての価値が高く、融資の際にも担保として活用されてきたという経緯があります。
また、収入面でも年1回~2回しか配当されない株式と比べると、不動産は家賃収入という形で毎月の収入が見込むことができます。その収入で毎月のローンを返済してもらい、仮に返済が滞れば資産価値のある不動産を差し押さえれば良い、ということで不動産投資であれば金融機関としてもリスクを抑えて融資ができるというわけです。
加えて、会社員は毎月安定した収入が入ってくる職業のため、金融機関にとってはローンの滞納リスクが少ない有望な貸し先として考えられており、「不動産投資をしたい会社員」には金融機関が積極的にローンを検討してくれるという追い風があります。
不労所得を作る手段として、マンションではなくアパートが選ばれることが多いのはなぜでしょうか? それは、1億円単位の資本の調達のしやすさ(融資の引きやすさ)に影響しています。
マンションのなかでも投資効率が良いワンルームマンションの場合、新築でも2000万円~2500万円程度で高額な不動産投資の中では始めやすい価格帯となります。この価格を前提とすると、前述の2.4億円分の投資をマンションでまかなうには10戸以上を買い進める必要がありますが、マンションはアパートに比べると資産に占める土地の比率が低い上に、個々のオーナーに土地の処分に関する裁量がありません。
そのため、金融機関が担保としてマンションを差し押さえたとしても、物件を売却する以外に出口戦略がないということになります。売却価格は時価となってしまうため、担保主義の金融機関からすると、マンションの資産価値はかなり低めに見積もられてしまうことになります。しかも、建物は土地と違って老朽化すると資産価値が失われてしまうため、年々担保としての価値も失われていくこととなります。
このような背景から、マンションは2戸目・3戸目までであれば比較的容易に融資がつくものの、5戸目・6戸目になってくると、段々と融資がつきにくくなっていくのです。
アパートの場合は、都内で新築一棟を購入する場合は5000万円~1億円前後の価格帯となります。このとき、マンションと比べると不動産の購入価格に占める土地の比率が40%~60%と高くオーナーに土地の裁量があるため、マンションと比べて担保価値が高く、高い入居率を維持できればマンションより収益性も高くなるため、高い融資評価を獲得しやすいという特徴があります。これにより、きちんと収益が見込めるアパートであれば、2棟・3棟と買い進めやすいため、まとまった金額の不労所得を作るのに向いていると考えられています。
自己資金ゼロでの融資ケースは以前からもありましたが、特に融資に関する注目が高まったのは、2016年2月に実施されたマイナス金利政策の導入後となります。マイナス金利政策により、民間の銀行は日銀の預金口座に資金を寝かせておくとマイナスが発生してしまうようになったため、融資で貸し出そうという気運が高まりました。ただ、企業にはすでに十分な金額の融資を行っていたため、新しい貸し先として有望視されたのが個人の不動産投資という領域です。
このようにマイナス金利政策を機に、金融機関が不動産の融資に積極的な姿勢を取るようになったため、多くの投資物件で借り手に有利な条件で融資が実行されるようになりました。ただ、2016年以降に不動産投資への融資が急激に増えたため、最近では融資の審査がやや厳しくなってきたという状況です。
自己資金ゼロで始める場合のメリットは、冒頭でも少し触れましたが、「自己資金を使わずに、大きな投資を始められること」となります。では、自己資金を使わないことにどのようなメリットがあるのでしょうか?
自己資金が少なくて済む際のメリットの一つ目は、キャッシュを手元に残しておけるという点です。キャッシュがあれば、事故や天災など何か想定外のことが起きて収入が一時的に途絶えたとしても、手元のキャッシュで返済を続けることが可能となります。
最初から自己資金をすべて投入した場合は、毎月のやりくりに余裕がなくなってしまうことも考えられるため、自己資金として使える余裕資金があったとしても、可能な限り手元に残しておくほうが後々の安心材料となります。
また、自己資金が少ない場合の2つ目のメリットは、投資額に対する利回りが大きくなるという点です。たとえば、金額1億円で利回りが7%の不動産投資を、同じ融資条件のもとで、自己資金100万円と自己資金1000万円でそれぞれ始めた場合、自己資金(投資額)に対して得られる収入(1億円×利回り7%)の倍率は、以下のようになります。
自己資金として1000万円を投入した方は、投資額に対する利回りが70%となるのに対して、自己資金として100万円しか投入していない方は、投資利回りが700%となります。つまり、不動産投資の場合は、投入した自己資金が少なければ少ないほど、投資の効率は高まるというわけです。
一方で、自己資金ゼロで始めることは良いことばかりではなくデメリットもあります。こちらも以下で詳しく見ていくことにしましょう。
自己資金ゼロで始める場合に最も大きなデメリットとなりやすいのは、金利が高くなるという点です。金融機関としても、同じ物件であれば自己資金が多ければ多いほど、融資の際に回収できないリスクは小さくなるため、自己資金が多ければ金利を下げ、自己資金が少なければ金利を上げるという動きになります。
不動産投資でよくある失敗ケースとしては、自己資金ゼロで融資を受けられたものの、不動産から得られる利回りに対して融資金利が高くなりすぎてしまい、毎月の融資返済後はほとんど手元にキャッシュが残らない、もしくはマイナスになってしまうというケースです。これでは、何のために不動産投資を始めたのか分からないということになってしまいますので、自己資金ゼロで始める場合は融資金利の条件を併せて確認することが大切です。
不動産投資会社から3%~4%台の金利水準で提案を受けている方は、不動産投資の利回りとの金利差(イールドギャップ)を確認して、その値が小さい場合(金利と利回りの差が1%~2%しかないなど)には、投資するかどうかを慎重に検討をしたほうが良いでしょう。
自己資金ゼロで始める方のうち、資金に余裕がない方は購入後に何か想定外の出費や収入減の事態が起こった際、返済ができなくなってしまう可能性があります。たとえば、事故や失業で本業の収入が落ちてしまった場合や、繁忙期の1月~3月で入居者の引越しのタイミングが重なってしまい、不動産からの収入が落ち込んでしまった月があった場合など、手元に収入が入らずに融資の返済ができないというケースが考えられます。
このリスクへの対処策として、自己資金ゼロで始める場合にも、返済額の何ヶ月分かを手元に残しておくことや、いざという時に親や配偶者などから資金を調達できるように準備をしておくと良いでしょう。
では、実際に自己資金ゼロで不動産投資を検討する場合、どれくらいの条件を目指すことができるのかという点についても考えていきたいと思います。
良い融資条件を獲得するにあたって、重要なことは「金融機関が貸したくなること」です。その分かりやすいケースとしては、融資を借りなくても良いほどの資産を持っているということです。
金融機関としては、金融資産や不動産などの資産に抵当権を設定しておけば、何かあった場合にも資産を差し押さえることで未回収のリスクがなくなるので、融資リスクが非常に低い優良な貸し先ということになります。つまり、資産家であれば、自己資金ゼロ・融資金利1%台という条件でも融資を受けられるということになります。
では、資産を持っていないと自己資金ゼロで金利1%台は不可能でしょうか? 実は、不動産投資の場合、融資の条件を決める際にもう一つ重要なポイントがあります。それが、「物件の収益性」です。
融資の返済は、不動産の家賃収入から支払われることが多いため、金融機関から「投資物件の収益性が高い」とみなされれば、融資リスクが低いということになり、個人としての資産額が少ない状態でも金利1%台を獲得できるケースがあります。
実際にこのパターンで、自己資金ゼロ・金利1%台の多数の融資実績を持つのが、シノケンプロデュースという会社です。シノケンプロデュースの物件は、管理している30,000戸超の入居率が99%と、長年にわたりほぼ満室経営の状態が実現できているため、金融機関からも非常に収益性が高い物件として認知されています。
その秘密は、首都圏・駅徒歩10分圏内という好立地と、高品質な物件にあります。シノケンプロデュースの物件は、一棟ごとに設計されたデザイナーズアパートで、設備面でも入居者から人気のある設備を揃えているので、入居者満足度が非常に高く、入居率もきわめて高水準を保つことができているのです。
創業から30年近くが経っており5,000棟以上を開発してきているので、管理物件40,000戸超の中にはすでに築古となっている物件も含まれていますが、その状況で入居率99%超のアパート経営が実現できているということで、金融機関からも高い信頼を獲得できており、それが新規の融資にも非常に良い影響を与えているのです。